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52 利息制限法違反による返還請求権と消滅時効

商法(総則・商行為)判例百選 52事件
最判1980.01.24(S55.01.24)

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○問題点
・商人が金銭を借受ける行為は商行為であり、そこから直接生じる債権が商事時効の対象になるのは異論なし。
→過払いによる不当利得返還請求権はどうか?

○民事時効説(民法学説を中心とした主張)
・不当利得返還請求権は法律の規定によって生じる債権である。

○商事時効説(商法学説を中心とした主張)
・商行為によって生じた債権には、直接生じたものだけでなく、その変形したもの、または実質的に同視すべきものも含まれ、不当利得請求権も同様である。

○中間説
・給付の原因となった契約の種類・内容・契約上の給付が「法律上の原因」を欠くに至った根拠などを考慮して決すべき。
・無効・取消などの原因が清算関係に与える民事的・社会法的性格が迅速処理の要請を圧倒するか否かによって決すべき。

○本判決は民事時効説→従来の判例に依拠。
・しかし、3対2の判決。
・質権者に支払われた保険金についての不当利得返還請求権につき民事時効説を採った最判1991.04.26(H03.04.26)の原審も商事時効説を採った。
→リーディングケースとなるわけでもないという指摘。

○多岐にわたる評価
・不当利得法における「矯正法的不当利得類型」と「帰属法的不当利得類型」との分化論に依拠し、矯正法的類型における表見的法律関係の不当利得的清算関係への影響という枠組みが、商事時効適用説の主張に相応するという意見(浜田)
←→このような類型論による区別が、商法522条の適用に直接結びつくのか(江頭)
・画一的処理に反対する見解が債務者保護という政策的・社会的要素を組み入れていることを評価し、類型化論の限界を指摘(岩崎)
・適用基準を徒に複雑化することに対する批判(平出)。