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2008年3月27日

認証評価

H大法科大学院が、学校教育法109条3項により義務付けられている認証評価で「不適合」を食らったという話。


理由は、「入学者選抜において、3年課程と2年課程を併願した場合の3年課程の選抜については、法学未修者に対しても学修評価枠において主として法律科目試験の成績が考慮されており、法科大学院において教育を受けるために必要な入学者の適性及び能力等が適確に評価されているとはいえない」とのこと。


報道されているものだけみますと、H大は法学未修者の入学選考にあたって法律科目の試験を課していたかのような印象を受けかねないのですが、そういう話ではないのです。3年課程と2年課程を併願して、通常の3年課程の小論文試験に加えて法律科目試験を受けた者について、3年課程の入学判定の際に学部時代の成績に代わって法律科目試験の成績を見た、という話です。

この制度は、私のような、学部時代は授業なんぞさっぱり行かず、カフカ(可・不可)的成績を取っていた者にとっては、法律試験で頑張れば過去の悲惨な学部成績を帳消しにしうるという点でありがたいものだったのですが、今回の「不適合」を受けて廃止になるようです。


しかし、どうも腑に落ちないなぁ。認証評価の理屈だと、法学部卒の学生について学部時代の法学科目の成績を考慮してもNGということになりはしないでしょうか。


※学校教育法
第百九条  大学は、その教育研究水準の向上に資するため、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の教育及び研究、組織及び運営並びに施設及び設備(次項において「教育研究等」という。)の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するものとする。
2  大学は、前項の措置に加え、当該大学の教育研究等の総合的な状況について、政令で定める期間ごとに、文部科学大臣の認証を受けた者(以下「認証評価機関」という。)による評価(以下「認証評価」という。)を受けるものとする。ただし、認証評価機関が存在しない場合その他特別の事由がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。
3  専門職大学院を置く大学にあつては、前項に規定するもののほか、当該専門職大学院の設置の目的に照らし、当該専門職大学院の教育課程、教員組織その他教育研究活動の状況について、政令で定める期間ごとに、認証評価を受けるものとする。ただし、当該専門職大学院の課程に係る分野について認証評価を行う認証評価機関が存在しない場合その他特別の事由がある場合であつて、文部科学大臣の定める措置を講じているときは、この限りでない。
4  前二項の認証評価は、大学からの求めにより、大学評価基準(前二項の認証評価を行うために認証評価機関が定める基準をいう。次条において同じ。)に従つて行うものとする。

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