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2010年5月の記事一覧

2010年5月16日

受験資格喪失

皆様お久しぶりです。

無事、3回目の新司法試験受験してきました。本日終了。

合格・不合格のいずれにせよ、H大法科大学院を修了したことによる司法試験受験資格は喪失しました。今後2年間は、仮に別の受験資格を得たとしても受験できません。

一つ驚いたのが、昨年当ウェブログで紹介した判例が論文式行政法で出たこと。

関連エントリー

去年もウェブログでささやかにヤマ当てましたが、今回の当たりはかなり大きいです。

何にせよ、大きく一段落付きました。

2010年5月17日

竪穴式住居は「建造物」ではない?

復元住居を壊す、中学生送検=器物損壊容疑―静岡県警

登呂遺跡の復元された竪穴式住居を中学生が「チャンバラ」で壊したということで、器物損壊容疑で送検されたというお話。

竪穴式住居は建造物では建造物損壊罪の客体としての建造物扱いされない、ということですね。


刑法

第258条(公用文書等毀棄)
(条文略)

第259条(私用文書等毀棄)
(条文略)

第260条(建造物等損壊及び同致死傷)
他人の建造物又は艦船を損壊した者は、五年以下の懲役に処する。よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

第261条(器物損壊等)
前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。


手元にある、前田雅英・刑法各論講義(第3版)297頁には、刑法260条にいう「建造物」とは、家屋その他これに類する建築物を意味し、屋根を有し壁または柱によって支えられたもので、土地に定着し人の出入りが可能でなければならない、と書かれています。

では、登呂公園の竪穴式住居はどんなものかについて、静岡市のサイトから引用します。

登呂公園のごあんない(静岡市のサイトより)

「登呂遺跡に復元されている建物は、関野克博士が発掘された遺構をもとに銅鐸や土器にえがかれた絵などを参考にして復元したものです。復元住居は高さ約5m、小判形の平面の広さは約73㎡です。住居の内側は羽目板をさし並べ、外側に杭をうって土堤をかためます。4本の柱は根元に礎板をしいて、柱の上に梁と桁をかけそれに垂木をもたせます。桁の上に合掌形に材(叉首)を組み、屋根の最も高いところに木(棟木)をかけます。入母屋づくりの屋根は茅をふき、南西側に出入り口がもうけられています。」

この説明からすると、屋根もあるし柱で支えられているし人の出入りも可能そうなので、刑法260条にいう「建造物」性を肯定できそうに思うのですが・・・・。


※ ※ ※

昨日まで実施されていた新司法試験の問題、法務省サイトにアップされていましたので、関心のある方は是非ご参照ください。

2010年5月18日

ヤマ当てたというと、ちと語弊があったかも

昨日の当ウェブログはいつもより来訪者が多くて、なぜかしらと思っておりましたが、某巨大掲示板の司法試験板で、一昨日の当ウェブログの記事を引用して「あの行政法の問題を当てた受験生もいるんだね...。」と紹介してくださった方がおられるようです。その関係でちょっと補足。

今回の試験でワタクシが行政法の問題を当てたのか、といわれると必ずしもそういうわけではありません。たまたまウェブログのエントリーのネタにした事件が試験で出てきたので、おおっ、とは思いましたが、特別の準備をしていた訳ではないので、「ヤマを当てた」というと、ちと語弊があったかもしれません。

今回は、ウェブログを毎日更新すべく、ネタ探しのアンテナを張り巡らせていたところ、たまたまかかっていた獲物が思いの外大きかったというのが実態に近いかと思います。

ウェブログは完全な趣味・遊びなわけですが、遊びも役に立つときがあるという次第。

2010年5月19日

ニセ医者事件と公印偽造罪

ニセ女医、大臣印鑑など偽造容疑で再逮捕」(ヤフーニュースより)

岩手県立宮古病院に「ニセ医者」が赴任しようとしていたという事件。全く、変な事件ですよね。件の「ニセ医者」、どうせばれるのになんでこんなことをしようとしたのでしょうか。ブラックジャックよろしく、医師免許もないのに診察しようとしたのでしょうか。

さて、このニュースでひとつ興味深いのが、ニセ医者氏が「公印偽造罪」で逮捕されたという点。


刑法165条(公印偽造及び不正使用等)
1 行使の目的で、公務所又は公務員の印章又は署名を偽造した者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
2 公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を不正に使用し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用した者も、前項と同様とする。


厚生大臣印と厚生省健康政策局長印を偽造したという話なのですが、公印の偽造って、有印公文書偽造(刑法155条1項)の手段として行われることがほとんどであり、その場合だと公印偽造行為は公文書偽造罪に包括されてしまい、独立して犯罪になりません。そのため、公印偽造罪で独立して犯罪に問われることは滅多にないのではないかと思われます。現にTKCのローライブラリーでも10件ほどしかひっかかりませんし。

今回の事例だと、ニセ医者氏は偽造の医師免許証を作成途中であり、偽造文書に偽造した公印を押捺する前に捕まってしまったため、公印偽造罪単独で犯罪に問われるという珍事に至ったようです。

2010年5月20日

外ヅラ

娘は今月で1歳になりました。早いものです。

今日は、娘の1歳検診のため保健所に行ってきました。身長72センチ、体重8500グラム。生まれたときと比べたら身長はプラス24センチ、体重はプラス6300グラム。でかくなったなぁ。あと、胸囲や頭囲が3月との比較でも急にでかくなっていました。保育園入園に際して買った帽子、小さくなってしまったかもしれません。

夕方に、保育園の保護者懇談があり、一つ気になっていることを保育士さんに聞きました。それは、娘が他の人を噛まないか、ということ。家では気にくわないことがあると割とワタクシや妻を噛むことがあるので、もし保育士さんやお友だちを噛んでいたら大変申し訳ない話なので。

結果としては、「そんなことするんですか? 園ではしてませんよ」という話でちと安心。

しかしこりゃ、1歳にして外にいるときと家にいるときとで態度を変えているということだなぁ・・・・。

2010年5月21日

ようやく週5日登園

娘は先月から保育園に通い出したのですが、最初ということもあって次々と妙な風邪を拾ってきては熱を出して、月~金の週5日を休まずに通えるということがなかったのですが(先週も本試験期間中やというのに熱が出ました。中休みの金曜日でよかった)、今週はようやく休まず元気に保育園に行くことが出来ました。

保育園にもすっかり馴染んできたようです。

2010年5月22日

家族サービス的なこと

試験準備のため、これまでは休日に家族で出かけるといった家族サービス的なことが出来なかったので、上々の好天に恵まれた今日は出かけてきました。

と言っても、東区の天然酵母をつかったパン屋でサンドイッチなどを仕入れてモエレ沼公園に行って食べただけですが。

芝生の上でぼんやりするのもなかなか楽しいものです。


(私信)
晴雨様、今日もいろいろとありがとうございました。

2010年5月23日

石器

「国内最古」12万年前の石器、実は7万年前か」(ヤフーニュースより)

「国内最古」の石器と思われたものが、発掘された地層の火山灰の分析からより新しい時代のものであった可能性が指摘されたというニュース。


上記記事では7万年前とか12万年前とか言っていますが、一昔前は50万年前とか60万年前とかいう話が出てましたなぁ。全部「ゴッドハンド」のねつ造やったけど。

大学の学部生時代に一年だけ塾講師のバイトしていたときがあって、中学2年生の社会科クラスで、「宮城県の「遺跡」から50万年前の石器が出た」とかいう新聞記事のコピーを配って説明した記憶が。今思うと騙されていたんやなぁ。


・・・・この記事を見て、そんなことを思い出したりしました。

2010年5月24日

くんくんとかじ

犬がパトカー誘導、火事知らせる ヒーロー?偶然?で熱い議論」(ヤフーニュースより)

犬が飼い主の指示に従って火事になった我が家にパトカーを誘導したというお話。ユーチューブで話題になっているそうです。

この動画だと、確かに誘導しているように見えますね。

このニュースで連想したのが、ディック・ブルーナの絵本「くんくんとかじ」。火事をみつけたこいぬの「くんくん」が消防署に走っていくというお話です。枕元においてあるので娘がいつもめくって遊んでいます。

福音館書店のサイトへのリンク

そういえば、ブルーナの原画展が札幌の大丸で開催されるんだった。

朝日新聞社「ゴーゴーミッフィー展」(朝日新聞社のサイトより)


私の中では「うさこちゃん」のイメージなんですがねぇ。

2010年5月25日

カニアレルギーと生体材料

水とカニ殻から生体材料=有機溶媒使わず安全―金沢工大など」(ヤフーニュースより)

カニの甲羅からとれるキチンやキトサンと水だけを使って、皮膚や骨を再生させるための土台となる生体材料の安全性を高めたというニュース。

ワタクシ、カニアレルギーのおそれがあるのですが(カニ食って猛烈に蕁麻疹が出たことがある)、この手のカニ殻から作った医療材料は大丈夫なのでしょうか。例えば、カニ殻から作った手術糸(抜糸不要)とかありますよね・・・・。

調べましたところ、カニアレルギーのアレルゲンは「トロポミオシン」というタンパク質である、ということで、キチンやキトサンをつかったものなら大丈夫ぽいですね。

2010年5月26日

偽計業務妨害か悪戯業務妨害(?)か

<いたずら>トランクに閉じ込められた!? 警官80人、パトカー数十台出動」(ヤフーニュースより)

3人組がいたずらで、ひとりをガムテープでぐるぐる巻きにして車のトランクに入れ、それをわざとガソリンスタンドの従業員に見せたところ、従業員がすわ監禁と警察に通報してパトカー数十台が出動する大騒ぎになってしまったというニュース。

3人は偽計業務妨害容疑で逮捕されたとのこと。でもこれ、むしろ軽犯罪法1条31号の「他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者」(悪戯業務妨害とでもいうのかな?)に該当しないかしら。

2010年5月27日

外貌醜状の扱いにおける男女差別と憲法14条

<労災>顔にやけど「性別で障害認定に差」は違憲...京都地裁」(ヤフーニュースより)


勤務中に顔面に大やけどを負い、労働者災害補償保険法の障害認定を受けた男性が、外貌醜状についての障害等級の認定に男女差別があるのは憲法違反だとして、認定処分の取り消しを求めた裁判で、京都地裁は給付額に著しい差を設ける当該規定は憲法14条に違反するとして、処分を取り消したとのこと。


労働者災害補償保険法

第7条
1 この法律による保険給付は、次に掲げる保険給付とする。
一  労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡(以下「業務災害」という。)に関する保険給付
(以下略)

第12条の8
1 第七条第一項第一号の業務災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とする。
(中略)
三  障害補償給付
(中略)
2 前項の保険給付(傷病補償年金及び介護補償給付を除く。)は、労働基準法第七十五条 から第七十七条 まで、第七十九条及び第八十条に規定する災害補償の事由又は船員法 (昭和二十二年法律第百号)第八十九条第一項 、第九十一条第一項、第九十二条本文、第九十三条及び第九十四条に規定する災害補償の事由(同法第九十一条第一項 にあつては、労働基準法第七十六条第一項 に規定する災害補償の事由に相当する部分に限る。)が生じた場合に、補償を受けるべき労働者若しくは遺族又は葬祭を行う者に対し、その請求に基づいて行う。

第15条
1 障害補償給付は、厚生労働省令で定める障害等級に応じ、障害補償年金又は障害補償一時金とする。
2 障害補償年金又は障害補償一時金の額は、それぞれ、別表第一又は別表第二に規定する額とする。


障害等級表(財団法人労災保険情報センターのサイトより)

労災保険法施行規則の障害等級表によると、女性の場合、外貌に著しい醜状を残す障害は7級となり、障害補償年金の対象となるのに対して、男性だと12級で障害補償一時金の対象にしかなりません。

これがどれくらいの差になるのか、給付基礎日額を1万円(大体月の手取り月給30万円くらいに相当)と仮定して考えると以下のようになります。

7級の場合、年間131万円の障害補償年金がもらえますので、仮に30年受給すると累計で4000万円くらいもらえることになります。

これに対して12級の場合、156万円の障害補償一時金でおしまい、ということになります。

女性の方が外貌醜状による影響が大きいというのは一応わからなくもないのですが、さすがに、差が付きすぎのように思えます。障害補償給付は等級7級までが年金で8級からが一時金となっているようなので、7級以上になるか8級以下になるかが大きな分かれ道です。仮に、女性が6級(給付基礎日額の156日分の年金)、男性が7級(同131日分の年金)くらいの差だったら、なんとか合理的といえそうなのですがね。

なかなか、興味深い判決です。

2010年5月28日

教えてなかったのか!?

小6教科書に「縄文時代」復活、10年ぶり」(ヤフーニュースより)

小学校6年生の社会科の教科書に「縄文時代」の記述が復活したというお話。

つうか、教えてなかったのか。円周率が「3」とかは報道されていたので知っていましたが、縄文時代が教科書から消えていたことはしらなかった。おそるべし、ゆとり教育。

2010年5月29日

ユートピアの便器だ!

雑記帳 上海万博に「金色」トイレ...INAX」(ヤフーニュースより)

すげー、まるでトマス・モアの「ユートピア」に出てくる便器みたいだ。ま、釉薬に使っているだけだからユートピアとは厳密には違いますけどね。

ユートピアの便器は黄金で出来ている。だから、ユートピアの人々は黄金を嫌忌している。そして、外国と戦争になりそうになったら、その黄金を集めてカネで解決する。ユートピアの人々は黄金が大切なモノとは思っていないから、喜んで供出に応じる、みたいな話だったっけ。

2010年5月30日

しまじろう

ベネッセのこどもちゃれんじの特典で「しまじろう」のパペットが送られてきたのが先月の下旬。

広告とかではお子さま大喜びみたいなことを書いているわけですが、うちの娘は専らしまじろうをしばいたり放り投げたりと、喜んでいると言うよりはいじめているような感じの反応で、父ちゃんはちと悲しんでおりました。

でも、最近になって少し馴染んできた様子で、あいかわらず放り投げたり振り回したりしてはいますが、以前よりいじめている風ではなくなりました。

思うに、娘は最初、しまじろうを自らと両親との関係に割り込んできた闖入者的にみていたのではないか、と。それで、両親を取られまいといじめた様子なのです。

でも、最近はこいつが両親を奪ったりしないということをわかってきたのか、ようやくにして心を開いたという感じなんでしょうかね。

そうだとすると、娘は「しまじろう」を単なるおもちゃ以上の存在と認識しているということになりそうです。ベネッセすごいな。

(私信)
晴雨様、ご連絡ありがとうございました。またメールいたします。

2010年5月31日

冷えピタをひっぱがす

今月はおおむね元気に保育園に通っていた娘ですが、今日は夕方に熱を出したようです。

園長先生が冷えピタをおでこに貼ってくれたのに、ひっぱがしてしまったとのことなので、元気はあるのですが・・・・。

明日は小児科だ・・・・。

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