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2008年11月21日

民事裁判権の対外的限界

サンマリノ共和国の勝訴確定 週刊新潮名誉毀損訴訟で最高裁決定」(ヤフーニュースより)

外国政府が原告の民事裁判ってのは珍しいように思いました。関連する判例がなかったかな、と思い調べましたら、パキスタン・イスラム共和国を被告とした事件について、「外国国家は,その私法的ないし業務管理的な行為については,我が国による民事裁判権の行使が当該外国国家の主権を侵害するおそれがあるなど特段の事情がない限り,我が国の民事裁判権から免除されない」というのが判例六法に載っていますね[最判2006(H18).07.21]。

この判例には、「外国国家は,・・・・我が国の裁判所に訴えを提起するなどして,特定の事件について自ら進んで我が国の民事裁判権に服する意思を表明した場合には,我が国の民事裁判権から免除されないことはいうまでもない」という言い回しがあるので、外国政府が原告となった場合には格段の問題は生じない、ということになりますなぁ。

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