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2008年11月26日

原因裁定の嘱託

排砂被害認め一部原告勝訴 出し平ダム訴訟、富山地裁」(西日本新聞のサイトより)

出し平(だしだいら)ダムといえば、公害紛争処理法42条の32に基づく受訴裁判所からの原因裁定の嘱託が公害等調整委員会(中央委員会)に対してなされた初の事例として、環境法の分野では注目されていました。

中央委員会の裁定は

原告飯野栽培組合の行ってきたワカメ養殖の収穫が平成4年以降不振となったのは、被告が平成3年12月から実施している出し平ダムの排砂がワカメの生育環境を悪化させたことによるものと認められる。

原告飯野栽培組合を除くその余の原告らの行ってきた刺し網漁業の漁獲量の変動が上記の出し平ダムの排砂の影響によるものとは認められない。

・・・・ということで、ワカメ養殖については排砂と被害の因果関係を肯定しています[中央委2007(H19).03.28裁定 判時1972.45]。

裁判所の判断も、中央委員会の裁定に従い、ワカメ養殖に関して賠償を認めたということのようです。

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