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2010年4月22日

鳥居の意味

神社施設集約、有償提供へ=最高裁違憲判決で-北海道砂川市」(ヤフーニュースより)

1月に最高裁で違憲判決の出た、北海道砂川市の空知太神社(関連記事)について、市が宗教性を帯びた祠や鳥居を敷地内の一部に集約し、氏子らに有償で貸し出す方針を固めたというお話。

どういうことをするかということについては以下の北海道新聞の記事が詳しいです。

砂川市有地、有償貸与 政教分離訴訟 宗教施設を集約」(北海道新聞より)

要約すると、

・神社と町内会館を兼ねた施設から祠を移設し、「神社」の看板を外す
・鳥居の近くに立つ「地神宮」と記した碑の文字を「開拓記念碑」に彫り直す
・市有地1500平米のうち鳥居と祠を集約した60~70平米を年間4万~5万円で氏子に賃貸する。
・集約の工事費は氏子側が負担する

各施設の位置関係がどうなっているのかわかりやすい資料がないかと思い、 探しましたら北星学園大学の齊藤正彰教授が現地の詳細な写真レポートをご自身のサイトにアップされていたので、参照しましょう。

憲法的探見隊 空知太神社編」(齊藤正彰教授のサイトより)

砂川市は、上記の措置で違憲状態が解消されると主張しているのですが、どうでしょう。

そもそも、鳥居は神域と俗界を区画する結界の意味があるらしいのですが(ウィキペディアより)、上記写真からわかる各施設の位置関係からすると、町内会館から祠を引っ張り出して鳥居の近くに置いたとしても、鳥居が町内会館の前にドンと建っていたら、町内会館の敷地も含めて神域という感じになってしまい、社会通念上、市と本件神社ないし神道とのかかわり合いは依然相当とされる限度を超えるといえないでしょうか。

どうも、小手先感が否めない感じです。

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